下関市にある住吉神社は、大阪の住吉大社、博多の住吉神社とともに「日本三大住吉」のひとつに数えられる、長門国一宮神社です。初詣時やお祭りの際には多くの方が参拝に訪れる、由緒ある神社で、長門の国でもっとも社格が高い神社なんです。

住吉神社は住吉三神を祀る神社ですが、日本全国にある住吉神社は、なんと約600社にも及ぶとか!大阪の住吉大社が総本社とされ、日本各地に分霊されているんです。

最近はテレビ番組の企画で、神社の池の水を全部抜いて水がきれいになる様子が放送され、話題になっていましたね。そんな住吉神社とは、いったいどんな神社なんでしょうか?

今回は住吉神社に参拝に行ってきましたので、由来、ご利益、御朱印の受付時間についてご紹介します。

住吉神社の由来

『日本書紀』の記述によると、その始まりは古墳時代の神功皇后の三韓征伐にさかのぼります。古墳時代と言えば、弥生時代のあと、前方後円墳が作られていた時代ですね・・・!

住吉大神のご神託によって、古墳時代のヒロインともされる神功皇后は朝鮮半島に出兵。その際、住吉大神が航路を守護してくれたため、無事に朝鮮を平定して戻ってくることができたとされています。

朝鮮からの帰路、ふたたび大神から「長門のこの地に荒魂を祀るように」とのご神託があり、その通りに祠を作ってお祀りしたのが、現在の住吉神社の起源と言われています。

荒魂とご利益

このようないわれから、ここ住吉神社には住吉三神の荒魂が祀られています

神様の霊魂が持つ二つの側面を荒魂(あらみたま)、和魂(にきみたま)といいます。荒魂とは、神さまの荒々しい面です。

住吉神社境内御由緒には荒魂とは、「積極果敢に物事を成就させ給う御神威の顕現」と書かれています。三韓征伐では、住吉大神の荒魂の面が現れたのですね。
これらの由緒から、軍事上での勝神、海上交通の神として信仰されてきました。

また住吉三神のみでなく複数の神さまをお祀りしているので、家内安全・五穀豊穣・商売繁盛・学力向上・病気平癒など、たくさんのご利益があることで知られています。

一方の平和的な和魂は、大阪の住吉大社に祀られています。

時の権力者が寄進!本殿と拝殿

住吉神社はその創建の由緒から、鎌倉時代には歴代将軍、また長門を治めた大名・大内、毛利氏ら権力者の崇敬を受けてきました。

本殿は1370年に守護大名だった大内弘世(ひろよ)によって造営されたもので、なんと国宝に指定されています!!第一から第五の五殿が連なっていて、それぞれに神さまが祀られています。それで複数の神さまを祀っているので、ご利益も多いんですね!

拝殿は1539年に「三本の矢」で有名な戦国大名・毛利元就(もとなり)が寄進したものです。国の重要文化財に指定されていて、朱塗りの拝殿は本殿の第3殿につながっています。

本殿も拝殿も時の大名からの寄進であるとは・・・、当時の権力者からとても重要な神社として信仰されていたのですね。境内全体に品のある、格調高い雰囲気が漂っていました。

小さい頃からお正月の初詣でおなじみだった神社が、こんな立派な由緒や国宝まであったとは・・・まったく知りませんでした(;^_^A

山口県有数のパワースポット

創建の由来からして由緒ある住吉神社は、パワースポットとしても知られています。

そのパワーの源は、境内の右側、おみくじ結び所のさらに奥にある、ご神木の大楠と言われています。ご神木の隣には稲荷神社があります。

この大楠、第3殿に祀られている武内宿禰命(たけしうちのすくねのみこと)様がお手植えされたとされる御神霊樹だそう。

樹齢1800年以上というその姿、思わず息をのむほどのなんとも言われぬ迫力があります・・・!すべてを清らかにしてくれるようなパワーを感じ、思わず何度も手を合わせていました。
境内全体に凛とした空気が漂っているのは、大楠のパワーかもしれません。

御朱印の受付時間

拝殿向かって左側が、お守りや御朱印などの受付になっています。
授与所の受付時間は6:00~18:00(冬季は~17:30)。毎年お正月は受付時間の変更があり、元旦は0:00~18:00、2・3日は6:00~18:00になっています。

御朱印は通常の御朱印を頒布しています。
御朱印帳は住吉神社オリジナルのものがあり、表紙に「住吉荒魂本宮」と書かれています。絵柄は表が拝殿、裏がご神木の大楠をあしらっています。

駐車場・アクセス

駐車場

正面の鳥居のあたりに駐車場の矢印があり、矢印通りに行くと無料駐車場があります。この駐車場は神社正面と反対の場所にあるので、正面まで歩いて行ってお参りするようになります。(駐車場あたりからも参拝できるように鳥居があります)。

第二駐車場もあり、こちらは300台程度駐車可能です。初詣時には、近くの住吉公園のグランドを臨時駐車場として開放しています。

アクセス

車でのアクセスは、中国自動車道下関ICから約10分。道路沿いに住吉神社の案内標識が出ていますのでわかりやすいと思います。
公共交通機関の場合、JR新下関駅からサンデンバス(およそ5分)「一の宮」下車、徒歩5分です。

ふだんは静かでそんなに人出が多くない神社ですが、やはり初詣時は混雑します。事前に駐車場を確認して参拝くださいね。または公共交通金をご利用ください。

長門國一宮 住吉神社
下関市一の宮住吉1丁目11-1   TEL 083-256-2656

まとめ

下関市育ちのわたしにとって、住吉神社は小さい頃からお正月の三社参りでおなじみの神社でした。ですけど、住吉神社について何にも知らずに、ただただ、けっこう大きめの神社だなー、屋台や出店が多くて楽しいなーって参拝してました。

御由緒を知った今、こんなに価値のある神社が身近にあったこと、年始に参拝できていたことは、ありがたいことだったなあ、としみじみ感じます。 下関市民のみなさん、そして近隣のみなさん、ぜひ由緒ある住吉神社にご参拝くださいね ^^あの神社の池や青銅製の狛犬などもありますので、ゆっくりと神社の雰囲気を味わいながらご参拝くださいませ。